こんにちは、遊佐です。
前回に引き続き登山レポートをします。
後述しますが、登山焼けで皮がすごいめくれたんです。
- まだ可愛げのあった少年がお外で、一日中遊び尽くして帰ってきた時のように
- モテを意識し始めた生意気な男子が、部活動にのめりこみ、ほとばしる汗を拭っていた時のように
- オレンジデイズにちょっとだけ影響された、「今日から俺は」大学生が、サークル活動で海に行き、大はしゃぎしていた時のように
30代そこそこのオジサンが青春時代ぶりに日焼けをしたもんですから、ちょっとした恥ずかしさを感じたわけです。
さてようやくスタート地点の室堂に到着し、これからゴール地点の雄山山頂へと向かいます。
【登山レポートVol.2】日焼け男子!?立山登山の準備を怠ってはいけない理由
登山開始
AM8時半
縹渺とした景色に少しずつ慣れてきたところで、ようやく出発です。
そう、出発したのですが
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絶望的にペースが遅い。
写真を撮りながら山を登るとこんなにもペースが遅くなるのかと、少し先が思いやられました。
それでは遅々として進まない、登山序盤戦の模様をご覧ください。
壮大な物語の幕開け的な1枚が撮れました。
空と山の境界に建物らしきものが小さく写っているのが分かるでしょうか?
この建物は「一の越山荘」といいまして、登山者が一旦目指すべき中間ポイントになります。
登山開始後は緩やかな遊歩道が続くのですが、登り初めて20分程の地点で休憩している登山客を多く見かけました。
前回記事でも書きましたがこの日はめちゃくちゃ気温が高かったんですよね。
暑さで体力をもってかれます。
登山中は雪渓をいくつか見ることが出来ました。
2000Mを超えるような高山では年間通して気温が低いんです。
なので積雪が解けずに残り、このような雪渓となります。
この辺りが一の越山荘までのちょうど中間地点です。
さっきまで緩やかだった遊歩道の傾斜がここから強くなっていきます。
写真の左上に写る建物がゴールの雄山山頂です。
少し分かりづらいですが、そこへ向かう人たちの列が見えますね。
先はまだまだ長い。
一の越山荘
AM10時
長い坂道を登り抜け、ようやく一の越山荘に到着しました。
ご覧の通り、雲を見下ろせる高度に到達しています。
室堂からの所要時間は約1時間20分。
この時点での疲労感はというと特別しんどいと感じることはなかったですが、それよりも暑さで汗だくでした。
何度も言いますが、この日は本当に暑かった。
ここで休憩をとります。
持ってきたドリンクが切れていたのでポカリを追加購入。
すぐ横でビールも売られており、かなり誘惑されましたね。
天気が良かったのでビールを飲むには最適でしたが、さすがに登山中、しかも難所に挑む大一番の前なので我慢しました。
トイレ休憩はここで済ませておきましょう。
ゴールまで休憩施設がもうないので後半戦への準備態勢をしっかりと整えておきます。
それにしても今回の登山では体調がすこぶる良好でした。
登山前は高山病とかも少し心配していたのですが、そんな症状とは全くの無縁でした。
最後の難関
AM10時半
休憩を終え、雄山山頂までの最後の関門「岩場登山」に挑みます。
繁忙期はこのエリアで渋滞が発生して登るのに時間がかかると聞いていましたが、それほどでもなくて比較的スムーズに進めました。
それよりも岩場が想像していたよりも急斜面かつ大きく突起しており、少々苦戦しました。
ルート案内を使った最低限の道作りはされているので、登りやすいようにはなっています。
それでも不安定な足場が多く、足をとられて転倒している人もいました。
要所では両手両足でしっかりと体を安定させて登るくらいが安全です。
ぐらついている大小の岩が沢山あって、前方の人の登りかた次第では岩が滑落してくるので気は抜けません。
たまに小休憩をとりながら登ります。さっきまでいた一の越山荘が、だいぶ小さくなってきました。
山荘から30分程登ったぐらいです。
さらに登っていきます。
スタート地点の室堂、みくりが池(帰りに寄ります)が遠くに小さく見えますね。
よくここまで登ってきたなと、半ば信じられない気持ちになったのを覚えています。
ちなみに冒頭でお話しした日焼けの原因はこの岩場登山にあります。
高山の紫外線は本当に強烈で、容赦なく登山客を照らしてくるんです。
当然ながら帽子、サングラスは必需品。
紫外線が目へ与えるダメージは甚大なので、しっかりと備えましょう。
そしてトップスは長袖がベターです。
登山客の中には頭身を大胆に紫外線に晒して街着のような格好をした過激派もいましたが、後でえらいことになっているのではないでしょうか。
僕は日焼け止めを顔、腕に念入りに塗っていたのですが首に塗り忘れてしまい、下山する頃にはもう真っ赤・・・やってしまいました・・・。
そしてきちんと日焼け止めを塗っていたはずの左腕も真っ赤に日焼け。
なぜ??
長袖を着ていたのですが岩場進行の最中は暑かったので、中途半端な位置で袖をまくってしまっていたのが原因です。
日焼け止めを塗っていたとしても塗り方が適当だとこうなりますという恒例です。
皆さん、紫外線には十分気を付けて下さいね。
岩場道は実際の距離よりも、かなり長く感じましたね。
このあたりから、疲労を感じ始めました。
立山登山のパート別に、あえて体力の配分をするとしたら、この岩場に60%ほどを当て込んでおいた方がいいかと思います。
疲労感は肉体的なものだけではありません。
岩くずれに対する注意を払う為、集中力が高い状態が続くんです。
そうすると脳への負荷がかかり続けるので、やがて精神的疲労となって身体にたまっていきます。
最後の最後で怪我をしないように、ここで気を引き締め直してゆっくり登るくらいが丁度いいと思います。
ようやく雄山山頂が見えてきました。
ここで水分補給をします。
あとちょっとだね~と言う声が、ちらほら聞こえていました。
ラストスパートです。
滾る血、溢れる感情をエネルギーに変えて一気に駆け上がります。
そして・・・
AM11時
憧れ続けた立山のてっぺんに、ついに到着しました!
山頂は聞いていたとおりの天空の地で、立っているのが不思議に思えるような感覚がありました。
登頂の達成感はもちろんすごいものがありましたが、山紫水明の眺めに心が洗われていく感覚があって、意外と穏やかというか静かな感銘を受けていました。
もっとうおー!!となるかと思っていたのですが、本当に感動した時は黙ってしまうようです。
ただそれもつかぬ間、かなりの寒さ(15℃ぐらい)で我に帰ります。
山頂は寒いので、さらっと羽織れるインナーダウンがあると便利ですよ。
タンクトップ一丁で佇む猛者もいたので一概には言えませんが・・・。
真のゴールは写真上の雄山神社です。
参拝料が必要ですが、ここまできたら参拝一択です。
手前の鳥居は写真スポットなので、混雑していました。
神社隅っこにあるサイン。
これにて立山登山を真に制覇したことになります。
神社には神主さんがおられ、安全祈願をして下さった後にお神酒をふるまってくれます。
山頂で飲むお神酒は格別でした。
ちなみにこの神社エリアはとても狭いので一度に参拝できる人数が決まっています。
祈願中は定員が一同座ることになるのですが一番後に座る方はくれぐれも気を付けて下さい。
後は何の柵もない崖です。
ふざけたことをしていたら簡単に下に落ちていきます。
僕は最後列に序されまして、十二分に恐ろしさを味わってきましたよ。
まとめ
さて、立山登山vol.2はここまでになります。
一旦まとめておきます。
- 日焼け対策は入念に行う。日焼け止めクリーム、帽子、サングラスは必須
- 一の越山荘でトイレ休憩を済ませておく
- 最後の岩場を登りきるために、体力を温存しておく
- 山頂は寒いので、防寒具があれば役に立つ
それでは次回vol.3でお会いしましょう。
これがラストです。